Column Vol.06

過去から未来へ、日本一の秘境駅がある

近年、日本一の秘境駅として鉄道ファンが愛してやまない小幌駅。
自然の山間にひっそりと佇む無人駅。
今では想像もできないかもしれませんが、かつて小幌では漁業の盛んな地として知られ、多くの漁師で賑わっていました。

小幌の歴史を読み解く

小幌洞窟内には円空上仁が作ったとされる仏像があり、
「岩屋の観音様」と呼ばれ豊漁や海の安全が祈願されていたのです。

小幌昔話

昔、礼文華山道を歩いていた回国の僧が大熊と出会い、必死で逃れようとして小幌の洞窟にたどりつきました。
洞窟の中に仏像があったのでその陰に身を隠していると、大熊はその仏像の頭を食いちぎって去って行きました。
おかげでこの旅の僧は助かり、そのことを礼文華のコタンの人々に伝えたのでした。

以来、人々はこの仏像を「首なし観音」とあがめるようになったということです。
また、この仏像は「岩屋の観音様」とも呼ばれ、
豊漁や海の安全を祈願する人々の信仰の的となりました。

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